管理職が果たすべき役割とは? 管理職の意味を正しく理解しスキルを磨こう
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企業において管理職は社内の業務を円滑に進めるためにも、組織をうまく運営していくためにも重要な存在です。
しかし、管理職という言葉を聞いたことがあっても、管理職とは何か分からない人や、管理職の役割や必要なスキルを知らないという人も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、管理職とは何か詳しく解説した上で、管理職が果たすべき役割や管理職に必要なスキルなどについても解説します。
目次
- 1.管理職とは?
- 2.管理職が果たすべき役割
- 3.管理職に必要なスキル
- 4.スキルを磨く方法
- 5.まとめ
管理職とは?
管理職とは部下を指揮、管理する職位のことです。一般的には、本部長、部長、次長、課長、係長、主任などを指します。
管理職は企業内、もしくは部署内で一定の権限を持っており、意思決定を行うこともあります。また、部下の教育やサポートなども管理職の重要な役割です。
管理職は業務や態様、待遇などが労働基準法における管理監督者にあてはまる場合、一般社員とは異なり労働時間や休日に関する規定の適用外となります。そのため、法律における時間外労働の上限を超えて働くことが認められる他、休日手当や残業代の支給はありません。
管理職には一般社員が抱える業務の管理が求められていますが、自身の働き方についても管理する能力が必要です。
管理職が果たすべき役割
前述の通り、管理職とは一般社員を指揮し、部下のフォローや教育を行う人たちのことです。
それでは、管理職が果たすべき役割にはどのようなものがあるのでしょうか。
業務の管理
管理職は自分の業務だけでなく、部署のメンバーの業務についても気を配る必要があります。部下の業務の進捗(しんちょく)状況や業務負担について気を配り、場合によってはフォローや役割の変更について検討などが必要です。
管理職の日常的な業務として、計画立案や人員配置、予算管理などが挙げられます。また、管理職には社内の業務の進捗状況に合わせて柔軟に対応することも求められるのです。
経営層と一般社員の橋渡し
管理職は経営層の考え方やヴィジョンを一般社員に伝える役割もあります。
特に、大企業の場合は一般社員と経営層が直接話す機会はあまりないため、管理職が両者の間に入って互いの考えを伝えるといった方法を採用している企業が多いです。
経営層と一般社員が異なる方向を向いている場合、企業が掲げる目標を達成できなかったり、得られるはずの成果を得られなかったりします。
部下の教育
管理職にとって部下の教育は重要な仕事です。部下に目を配り、業務の進捗具合などを把握し、状況に合った助言やサポートを行います。
また、管理職は部下のキャリアについて一緒に考えたり、相談にのったりすることもあります。仕事に大きなストレスを抱えている部下や、人間関係に悩みを抱えている部下がいる場合は助言を与えることが求められます。
部下と日常的にコミュニケーションをとり、部下にとっても働きやすい職場づくりを目指さなければなりません。
既存の業務の見直し
既存の業務の見直しとは、業務や会社の状況について維持と変革の観点から見ることです。
維持は業務の標準化を行うことで、トラブルなく、円滑に進められる状態を継続することです。企業は既存の方法にとどまるだけではなく、変化に対応していかなければなりません。
現場を知る管理職は時代の流れを考慮しながら、既存のビジネスや方法における問題点の洗い出しが求められます。場合によっては、適切な解決方法の提案をしなければなりません。
管理職に必要なスキル
管理職として働く上で求められるスキルは企業によって異なります。しかし、どの企業で働く場合であっても、管理職に求められる共通するスキルもあるのです。
以下、管理職に必要なスキルを紹介します。
人間力
管理職は社内外問わず多くの人たちと接します。社内では部下や経営層と接し、社外では重要なクライアントを任されることも少なくありません。
そのため、コミュニケーションスキルはもちろん、相手の考えや意図を正しく理解できる力や、他者に対する思いやりも求められます。
コンセプチュアルスキル
コンセプチュアルスキルとは課題の本質を分析し、仮設や目標を立てて組織をよりよい方向に動かす能力のことです。これまでにない問題に遭遇したとしても、課題の本質を捉える能力があれば柔軟に解決できるでしょう。
また、コンセプチュアルスキルは管理職の中でも経営層に近づくほど求められるスキルになります。
情報収集力と分析力
管理職は組織に必要な情報を集めて分析を行い、改善案に従って実際に動きます。
管理職は現場で働く部下と日常的に接し、現場をよく知る立場でもあります。そのため、部下の働きや業務の進捗状況を観察し、何が課題となっているのか、ボトルネックはどこかといった情報を集めて、改善案を示さなければいけません。
管理職には論理的思考力やデータをベースにして分析する力が求められます。
スキルを磨く方法
ここまで見てきたように、管理職に求められるスキルは数多くあります。管理職になりたての人や管理職にこれからなる予定の人は、「管理職として働くのは大変そう」と感じたかもしれません。
以下では、管理職としてのスキルを磨く方法を紹介します。
部下とコミュニケーションを積極的にとる
部下と積極的にコミュニケーションをとることで、従業員それぞれの強みや特徴を把握できます。そのため、仕事を割り振る際に、従業員の適性に合わせて割り振りやすくなるでしょう。
また、日頃からコミュニケーションをとることで、部下の状況についても把握できます。そのため、部下の悩みが深刻化することや、トラブルが大きくなることを防ぎやすくなります。
対面でのコミュニケーションが難しい場合は、メールやチャットツールの活用もおすすめです。
管理しやすいよう仕組み化する
管理職としての仕事を円滑に進めていくためには、仕組みづくりが重要です。部下の様子を思いついた時に確認し、その場しのぎの解決策を提案しているようでは、大きなトラブルが発生するリスクがあります。
管理職は自分自身で、状況確認のスケジュールや部下へのフィードバックのタイミングなどを定めておく必要があります。状況確認を行う時期をあらかじめ定めておくことで、気がついたら何カ月も部下を放置していた、という事態を防げるでしょう。
まとめ
本記事で説明したように、管理職の仕事内容は多岐にわたります。
管理職のあるべき姿として、部下から慕われ、尊敬される振る舞いが挙げられます。社員が管理職を信頼していない企業の中には、社内の雰囲気が悪い、社員同士の結びつきが弱いといった問題を抱えているケースも少なくないでしょう。一方、リーダーシップがあり、思いやりのある管理職がいる職場は、社内全体の雰囲気がよくなる傾向にあります。
管理職に求められる資質としてはスキルや能力だけでなく、その人の価値観や考え方も重要です。仕事ができ、適切な意思決定を行えることはもちろん、部下をあたたかくサポートできる思いやりや人間力も必要です。