【30代からの転職】未経験から転職する方法と求められるもの

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30代の中には「転職によってスキルアップしたい」「転職でキャリアチェンジしたい」という思いを抱いている人は多いでしょう。また、転職について、年齢が上がるごとにハードルが高くなるという見方も世間一般であるため、「30代のうちに転職したい」という人も少なくないはずです。

そこで本記事では、30代の転職について分かりやすく説明した上で、未経験から転職する方法や、転職において求められるものについて説明していきます。

目次

30代の転職率

厚生労働省が実施した平成30年の調査によると、30代の転職率は男女によって異なります。30歳から34歳男性の転職率は8.9%、35歳から39才の転職率は7.7%となっています。一方、30歳から34歳女性の転職率は12.1%、35歳から39才女性の転職率は13.1%という結果が出ています。

また、業界によって離職率に大きな差があります。たとえば、宿泊業、飲食サービス業の離職率はどの年代においても最も高く、次いで生活関連サービス業、娯楽業の離職率が高くなります。

参考:厚生労働省

未経験でも転職できるか

30代の中には「未経験から新しい業界に転職してみたい」「経験はないけど、興味を抱いている業界がある」と考えている人もいるでしょう。30代が異業種に転職することは可能ではありますが、第二新卒や20代と比較した場合難しくなる傾向が見られます。その理由について見ていきましょう。

未経験OKの求人が少ない

まず理由として挙げられるのは、求人に「年齢不問」「未経験者歓迎」と明記されていても、年齢フィルターがかけられていたり、経験者を求めていたりする場合があることです。転職のために資格を取得しても、実務経験がないために内定に至らないケースや、未経験者の中でも20代の応募者が優先的に採用されている企業もあるとされます。

20代はポテンシャルや資格でカバーできても、30代になるとそれだけでは難しいことも多いようです。

即戦力が求められる

次に考えられるのは、求人に「未経験歓迎」などと明記されていても、企業は30代に即戦力としての貢献を求めている場合が多いということです。未経験歓迎の求人でも、これまでの実績や経験を活かした働きや、他社でのノウハウを活かした主体的な働きが求められるでしょう。

学歴やポテンシャルの高い人であっても「自社の即戦力にならない」と判断された場合、内定を得ることは難しいかもしれません。30代が転職する際は自身の経験や実績を活かせる企業を中心に応募することをおすすめします。

転職する際に求められるもの

30代の転職活動では20代とは異なる基準で評価される傾向にあります。30代は転職市場において有利とはいえない年代とされることもありますが、企業が何を求めているのかきちんと把握した上で、転職活動を行えば成功を手にできるはずです。

以下、30代が転職する際に求められる可能性が高いものについて説明していきます。

スキル

30代では即戦力として働くことが求められるでしょう。「未経験なので入社後に教えて下さい」という姿勢では転職で内定を得ることが難しくなるかもれません。

転職活動を始める前に、応募予定の企業での業務に必要なスキルを身につけておくことは重要であると言えます。たとえば、未経験からIT業界に転職を希望する場合、ITに関する資格を取得するといったように、入社後業務にすぐ携われることを証明できる資格があるとよいでしょう。

業界についての知識、取引先の情報、業界内での立ち位置などについても、20代転職希望者以上に理解しておくつもりで臨むことが好ましいでしょう。

マネジメント能力

未経験者であってもマネジメント能力の高い人に内定を出している企業も中には存在します。中堅社員として周囲を巻き込んで仕事のできる人、リーダーシップを発揮できる人、年下社員をフォローできる人などは需要があると考えられます。

異業種であっても、プロジェクトリーダー、チームリーダーといったマネジメント経験のある人は転職において有利になるはずです。

柔軟性

柔軟性のある人は新しい環境や業務に短期間で対応できるでしょう。一方、転職市場や転職先で、前職での経験や実績を振りかざしたり、何かにつけて前職と比較を行ったりする人は好まれないと言えそうです。

人脈

30代になれば、ビジネスパーソン同士の結びつきもあるはずです。新規ビジネスの開拓や顧客を増やすために、豊富な人脈のある人材を求めている企業もあります。営業先や業務提携先を探す上でも人脈は重要となりえます。

異業種の企業との関係を深めていきたいという企業もあるため、前職の人脈を活かしたビジネスを担える人は好まれることもあります。

未経験でも転職を成功させる方法

ここまでみてきたように、30代が転職において求められるものは多いと考えられます。しかし、30代は転職活動を戦略的に行うことで、転職活動で成功できる可能性は十分にあるといえるでしょう。30代未経験者であっても、転職に成功したり、思い描いていた企業から内定を得たりすることは決して不可能ではありません。

ここでは未経験から転職を成功させる上で、是非押さえて置きたいポイントについて解説していきます。

自分のスキルを明確にする

まず、自分のスキルからできることを明確にしておくことが重要であると言えるでしょう。スキルと一括りでいっても、業務に直結するスキル、語学能力、マネジメント能力など様々なものがあります。

自分に全く縁のないスキルの取得に注力するのもよいですが、これまでの経験を活かせるスキルや、学生時代や前職の経験に関係するスキルを身につけることをおすすめします。

今の職場で評価される

転職を考えている人には、現職で評価されるような働きを心掛けることをおすすめします。今の職場で管理職や、責任のあるポジションを任せてもらえれば、転職においてもアピールポイントになりえます。

将来的に転職活動をしたいと考えている人は「どうせ退職するから」「転職する予定だから」と手を抜かず、現職の業務とも真摯に向き合うようにしましょう。

転職先で求められるスキルを身につける

また、上2つがいま一つピンとこない、困難であるという人でも、まずは転職先でどのようなスキルが求められているのか把握することからはじめましょう。未経験から転職を希望している業界のある人は、転職先で求められる資格を取得しておくとよいでしょう。

希望する転職先については、以下の事項を確認することが望ましいと考えられます。

・必須の資格の有無
・必須ではないが、業務に役立つ資格
・第二外国語の必要性の有無

応募時に業務に関係するスキルがあることを証明できれば、採用率が高まるでしょう。また、業務に関係する資格の保有は、応募先に対する熱意、転職活動の真剣味として採用担当者に伝わるはずです。

まとめ

本記事では、30代未経験者が転職する方法と求められるものについて解説してきました。30代の転職活動では、ポテンシャル、経験、実績のほか、即戦力として働けるか、マネジメント能力があるかも評価の対象となりえます。

30代の転職希望者に対して、「即戦力としていかなる形で貢献してくれるか」を選考における大きなウェイトとする企業は少なくないと考えられます。従って、30代が異業種から内定を得ることは容易ではないという見方もあるでしょう。しかし、不可能なことでは決してなく、自己分析、面接練習、スキルの取得などによって道は拓けてきます。

30代で転職を考えている人は、自身の強みやスキルをよく把握した上で、応募する業界や企業について検討することをおすすめします。自身の適性や能力に合った企業に応募することが、転職活動を早く終えるコツの一つです。