中途採用における内定辞退を防ぐためには?辞退される理由や内定辞退率も紹介
企業がせっかく時間と労力を掛けて採用しても、内定辞退は起きてしまうものです。
「内定辞退を防ぐにはどうすればいいのか」「自社には魅力がなかったのか」「どこに不安があったのか」など悩みや不安は尽きないでしょう。
当然内定辞退は絶対に避けたいものであり、優秀な人材であればあるほど、その影響は大きくなります。最近の転職は売り手市場であるため、採用担当者はあらゆる手段を駆使し、なんとしてでも入社してほしいと考えます。
そこで今回は応募者に内定辞退されてしまう理由や、中途採用における内定辞退を防ぐための具体的な方法についてご紹介します。
目次
中途採用における内定辞退率
せっかく時間と労力を掛けて採用した優秀な人材には、ぜひとも入社してほしいものです。
大手転職サイトのマイナビの調査(中途採用状況調査2022年版)によると、面接後の内定辞退率は、業種全体で11.0%となっています。2021年版では15.7%であったため、減少傾向にはあるといえますが、内定辞退者は一人でも減らしたいというのが採用担当者の本音ではないでしょうか。
業種別では、辞退率が高い順に「運輸・交通・物流・倉庫」24.2%、「IT・通信・インターネット」17.3%、「金融・保険・コンサルティング」14.2%となっています。業種によって全体平均を大きく上回る、かなり高い中途採用辞退率となっています。
応募者が内定を辞退する理由
内定辞退がでてしまうと、採用計画が予定通りに進まなくなる可能性があり、場合によっては経営戦略が実現できないということにも直結します。
当然応募者にもさまざまな事情がありますが、できる限り回避したいものです。以下では応募者が内定を辞退する理由をご紹介します。
他に良い条件で他社から内定をもらった
より良い条件の企業に入社したいと考えるのは、ごく当然のことです。しかし多くの場合、採用担当者が入社直前に、条件や待遇を他社に負けないよう変更するといった裁量はありません。
そのような事態を避けるためにも、面接を通して双方の理解を進め、待遇面で納得感をもって折り合いをつけることが必要です。
採用担当者に不信感を抱いた
採用担当者の面接中の態度やちょっとした仕草、受け答えなど応募者は注意して見ているものです。
面接において採用担当者は、会社の顔といっても過言ではありません。そのため、誠実さや謙虚さなど好印象を与えられなければ不信感となり、内定辞退へとつながります。
現職の会社に引き留められている
応募者はさまざまな理由で転職をしますが、送り出す側である現職の企業にとっては大きな人材損失となります。当然、優秀であればあるほど現職からの引き留めにあいます。
転職にはさまざまな不安がつきものであり、どうしても転職に後ろめたさを感じる人も多くいます。現職の企業から説得されて内定を辞退する可能性も考えられるでしょう。
家族の賛同を得られない
転職するにあたって、家族の賛同を得られないことは内定辞退の大きな要因となります。本人がどれだけ内定先の企業で働きたいと考えていても、家族のライフステージや転職後の収入の変化など、理由はさまざまです。
条件や待遇面を考えるとどうしても反対せざるを得ないということもあるため、そういった要素を少しでも取り除くために面接段階でクリアにできると内定辞退を回避できる場合があります。
環境変化による不安
「活躍できるかな」「職場に馴染めるかな」「長く続けられるかな」など、転職は非常に大きな環境変化が伴うため、応募者にとっては内定後であっても不安になることがよくあります。
また、「内定」には法的な拘束力がありません。だからこそ、まだ少しでも迷いのある企業であれば入社への決心がどうしてもつかない、ということが起こりえます。
そうなれば必然的に内定辞退の可能性が高まるため、入社前後でのメンタルケアも含めた配慮が欠かせません。
中途採用において内定辞退を防ぐ方法・対策
これまでご紹介してきたように、さまざまな理由によって応募者の内定辞退がおこるため、担当者にとってはなんとしてでも回避したいものです。
応募者の立場での視点をもち、どのようにすれば辞退を防げるのかを考えることが必要であり、以下ではその方法と対策について説明します。
スピーディーなレスポンスを心がける
入社までに応募者との連絡はたびたび発生します。この際の素早いレスポンスは重要です。応募者にとって、担当者の対応はそのまま企業イメージに直結するため、連絡を取り合う際は気をつけなければなりません。
メールへの返答文や電話の受け答えなど、誠実で迅速な対応をすることで企業への信頼につながります。配慮ある対応が不足していると入社意欲をそぎ、不信感を高める原因となるため注意が必要です。
内定後のフォローを徹底する
応募者は内定後であってもさまざまな不安を抱えていることがあります。それを払しょくし、安心して入社してもらうためにも、内定後の定期的な連絡やフォローが欠かせません。
誰でも期待や歓迎を伝えられるのはうれしいものです。メールや電話で積極的に採用理由や期待値を伝えることが効果的です。
また条件や待遇面についても内定後に疑問がでてくることもあります。納得感をもって入社してもらうためにも、内定後でも質疑応答をできる体制づくりは欠かせません。
交流の機会を提供する
入社までに時間の余裕があれば、社内見学や現役社員・役員とのコミュニケーションの機会をつくることも有効な手段です。
座談会や食事会など、少しでも職場や、今後同僚となる人物の雰囲気を事前につかめると、不安が軽減されます。また、入社へのイメージも湧きやすくなるため、内定辞退の回避へとつながります。
採用のプロに依頼する
内定辞退を回避するさまざまな方法をご紹介しましたが、「忙しくて時間がない」「人手が足りなくて現実的に無理だ」と嘆く担当者もいるのではないでしょうか。
こういった場合に非常に便利なのが、採用のプロであるコンサルタントへの依頼です。内定を出したら終わりではなく、内定後もメールでのやり取りや電話対応は発生します。誠実で細やかな対応が必要とされるため、そのような業務をプロに一任することは非常に効果的です。
弊社エンリージョンでは、採用担当者の業務負担や悩みを解決するため、採用の戦略立案やコンサルティングだけでなく、内定後も辞退者を出さないよう候補者への徹底したフォローを行っています。エンリージョンの詳しいサービス内容はこちら。
まとめ
企業にとって、内定辞退は絶対に避けたいものですが、応募者側にもさまざまな事情があります。しかし、内定辞退の原因を正しく理解し、自社で改善し対策をとっていくことで辞退率を下げることができるでしょう。
入社後に高いパフォーマンスを発揮してもらうためにも、内定後にできることがたくさんあります。そのような応募者の立場に立った対策の積み重ねこそが会社への信頼感となり、長期的に活躍する人材の獲得に繋がります。