ブランクが長いと不利?転職時における空白期間の対処方法
コンサルタントブログ
転職活動をこれから始めようと考えている人の中には「ブランクがあるので採用時に不利になるだろうか」と不安を抱いている人もいるはずです。
退職から再就職までの期間が空いてしまった場合、企業や採用担当者によってはマイナスな印象を抱かれることもあるでしょう。しかし、妥当な理由がある場合や一般的に納得してもらえるような事情がある場合、理解を示してもらえるケースが多いといえるでしょう。
本記事では、ブランクができる理由やブランクができたときの対処法などについて解説します。
目次
ブランクがあるとどのような印象を受けるか
再就職において問題ないといわれるブランク期間は6ヵ月という見方が多いです。企業や業界によって異なりますが、6ヵ月を超えるブランクがある場合には書類選考の段階で不採用になるケースもあるようです。
企業は長期的なブランクがある応募者に対して、以下のような印象を抱くことがあります。
・就労意欲が低いのではないか
・長期的離職によりビジネスの感覚が鈍っていないだろうか
・会社に溶け込むまでに時間が掛かりそう
・計画性がないのではないか
・再就職先が決まらない何らかの理由を抱えているのか
企業は応募者の離職期間が長い場合、就労意欲や社会人としての適性、転職活動が長引いてしまう理由などについて懸念するようです。
ただし、昨今のような不景気や社会的事情がある場合には、長期的ブランクに理解を示す企業も多いでしょう。
空白期間ができてしまう理由
再就職が決まるまでにブランクができるのは、どのような理由によるのでしょうか。
ここでは、ブランクができてしまう理由について見ていきましょう。
病気
病気によって退職し、入院や自宅療養を経て転職活動を行った場合、長期的なブランクになるというケースも少なくありません。
病気によって退職し休養していた場合、採用担当者から不安を抱かれることもあるようです。例えば、後遺症や通院などが仕事に影響しないか、企業側にとって気になる問題になります。
後遺症があり配慮が必要な場合や、通院のために会社を休まなければならない場合、そうした事情を入社前に伝えておく必要があります。採否に影響が出るかどうかは会社次第ですが、入社後に事情を伝えた場合には「入社前に説明が欲しかった」と言われることもあるでしょう。
資格取得
再就職について考える中で、資格を取得し、専門職に就きたいという気持ちになる人もいます。働きながら資格を取得することは難しいため、資格を取得するまで離職の決断をする人もいるでしょう。難易度の高い資格を取得する場合、半年~1年以上掛かることも珍しくないため、ブランク期間は長くなります。
晴れて資格を取得できた場合、採用担当者も事情や思いを察するため、ブランクが不利に働くことは基本的にないと考えられます。ただし、面接では、資格を取得したという事実のみを伝えるのではなく、資格を取得しようと思った理由や、自分にとっての資格の必要性についてきちんと説明できるようにしておくことが大切です。
また、資格を取得できたからといってブランクに関係なく、再就職できる保障がないことも理解しておかなければなりません。
転職活動が長引いた
再就職先が決まらない状態で離職すると、転職活動のためブランクが長期的に空いてしまうことがあります。転職活動をしていても再就職先が決まらず、気づいた頃にはブランクが空いていたというケースも少なくありません。
不景気であったり、募集枠が少ない職業を目指していたりする場合、再就職が決まるまでに時間がかかることがほとんどです。本人にのみ原因がない場合は、ブランクに対して寛容な見方がされることも多いといえるでしょう。
また、ミスマッチの企業を中心に応募している場合や、高望みともいえる企業にばかり応募している場合にも転職先が決まるまで時間がかかります。こうした場合には、採用担当者から転職活動の長期化を肯定的に受け取ってもらえないこともあるでしょう。
ブランクが大きく空くことを恐れ、ミスマッチの企業に入社することはおすすめしません。しかし、再就職はブランクが空くとより難しくなってしまうこともあるため、ある程度の妥協も必要になります。
子育てをしていた
育児休暇を取りやすい社会風潮になっているとはいえ、幼い子どもを抱えて正社員として働くことは容易ではありません。女性の場合は特に出産を機に離職し、子どもに多少手がかからなくなった頃に復職する人も多いです。
子どもがいる場合、企業から「子どもを理由に突然休まれないか」や「離職期間が長いが、ビジネスシーンに適応してくれるだろうか」と不安に思われることもあります。面接では採用担当者が抱えるこうした疑問や懸念を払拭できるような説明が求められることもあるでしょう。
ブランクがある場合の対処方法
再就職までブランクがあったとしても、上手く対処することでカバーできることもあります。
以下、ブランクがある場合の対処方法について説明します。
仕事やキャリアへ紐づける
再就職までにブランクが空いたとしても、前向きに捉えることが重要です。離職期間中にスキルアップや資格取得、自己分析などをできるだけ行ってキャリアに繋げることが大切です。
例えば、うつ病で離職し、自宅療養のために1年のブランクができたとします。この期間を有効活用し、体調が良いときに英語の勉強をしたり、資格を取得したりするのも一つの手です。離職期間中に英語力を向上させた、業務に直結する資格の取得はアピール材料にもなります。
また、体調不良の中でスキルアップが難しい場合、仕事を離れたことで変化した価値観や、キャリアビジョンなどがあれば、面接時に伝えてみてもよいでしょう。内容によっては採用担当者から評価されることもあります。
面接でブランクの理由を答えられるようにする
ブランクと一括りでいっても、採用担当者からのイメージは理由によって大きく異なります。離職期間が長引いた場合、面接でブランクが空いている理由について質問されると考えておくようにしましょう。
マイナスになる理由でブランクが空いた場合でも、その理由を正直に話すことが重要です。例えば、前職のストレスから適応障害になり復職できる状態になるまで時間が掛かったとします。この場合、離職期間中の過ごし方や、離職して気づいたことをプラス要素として話すのは、採用担当者の評価へ繋がりやすくなります。
まとめ
再就職を希望しているもののブランクがあるために不安を抱えている人もいるでしょう。確かに、再就職においてブランクが不利になるケースもあります。
しかし、ブランクに対して正当な理由がある場合は問題視されないこともあります。また、面接時に前向きな姿勢を示すことで、採用担当者から抱かれているマイナスな先入観を払拭できるはずです。
転職活動で重要なのは早く再就職をすることではなく、自分に合った企業と出会うことです。ブランクを気にして面接で躊躇したり、応募を諦めたりするのではなく、前向きに転職活動を行うことをおすすめします。また、離職期間を有効活用し、ブランクをアピールポイントにしてみてもよいかもしれません。