地方求職者に人気職業とは? 地方企業のニーズのある働き方や職種について
新型コロナウイルス感染症(以下、コロナ)の影響によって多くの企業がテレワークを推奨しています。その働き方によって地方移住への関心が高まり、地方企業へ転職を検討する人が増えています。
その動向に対して地方企業が採用活動を進めていくには、求職者の変化した生活様式や需要のある働き方、職種について把握しておく必要があります。
この記事では、地方企業の人事・採用担当者さまに向けて、地方転職で求職者ニーズのある働き方や職種について紹介します。
出典:内閣府『第3回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査』
目次
- 1.求職者ニーズのある地方企業での働き方
- 2.地方企業への転職で人気のある職種
- 2.1.①IT・Web関連の仕事
- 2.2.②農業関連の仕事
- 2.3.③製造業の仕事
- 3.まとめ
求職者ニーズのある地方企業での働き方
地方企業への転職を希望する人にニーズのある働き方には3つの形態が挙げられます。
テレワーク
コロナ禍で浸透しつつあるテレワークは地方移住を検討する人にニーズがあります。理由は、地方移住の懸念点として交通手段が少なく不便であることが挙げられるためです。
場所に制限なく働けるテレワークであれば、交通面の不安を払拭できます。テレワークを希望する求職者の採用に向けて、各地域に共同オフィスやサテライトオフィスを導入するのも一つの方法です。
出典:総務省『新たなテレワークの推進に向けた方策』
地方副業
内閣府の『第3回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査』によると、6,685人の就業者のうち4割近くが「職業選択、副業等の希望に変化が生じた」と回答。そのうちの9%は「新たに副業を検討し始めた」と回答しています。
地方移住に不安を抱える人にとって、本業で安定した収入を確保しつつ、副業で新たな職種やスキルアップに挑戦できることは安心材料の一つになります。企業側にとっても、副業採用を取り入れることでさらなる人材確保が期待できます。
出典:内閣府『第3回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査』
業務委託
企業に勤めるのではなく、業務委託契約を交わして個人で仕事を請け負う働き方もあります。
現在、コロナの影響によって人々の仕事への向き合い方や意識が変化しています。先述の調査によると、約半数が「仕事よりも生活を重視するように変化した」と回答。
これにより、企業の雇用形態や時間的な制限に縛られずに仕事ができる個人事業主の働き方に需要が高まっていると考えられます。企業側にとっても、社会保険や交通費などの人件費を削減しつつ、人材不足を解消することが可能です。
出典:内閣府『第3回 新型コロナウイルス感染症の影響下における生活意識・行動の変化に関する調査』
地方企業への転職で人気のある職種
地方企業への転職先として人気のある職種を3つ紹介します。
①IT・Web関連の仕事
インターネットを通じて行うIT・Web関連の仕事はテレワークでも行えるという理由から、地方の交通面に不安を感じる求職者に人気があります。前職で同業種に就いていた人は、それまでに培ったスキル・経験を地方企業で生かしやすいことも理由の一つです。
IT・Webに関わる地方企業は出社勤務だけに絞らず、業務委託契約で採用したり、副業制度を取り入れたりすると求職者のニーズにもマッチしやすくなります。
▼IT・Web関連の職種
Webデザイナー、プログラマー、システムエンジニアなど
②農業関連の仕事
自然豊かな地方への移住に伴って、農家・菜園やそれに関わる企業で働きたいという人もいます。そのため、農業初心者に向けた研修・手当などの支援制度を導入している企業は農家へ就職を希望する求職者に人気です。
採用活動では、農業法人としての雇用だけではなく業務委託という形態も視野に入れるとよいでしょう。雇用形態や時間的な制限なく働きたいという求職者のニーズを満たせます。
▼農業関連の職種
野菜・果物の生産業、農業資材の生産・配送業、種苗・育苗業など
③製造業の仕事
国内の基幹産業となる製造業は、地方の雇用においても重要な役割を果たしています。求職者が前職と同業種を選べば、資格やスキルを生かせるほか、移住をきっかけに専門性の高い能力を身に付けられます。
採用活動においては、副業制度や時短勤務などの雇用形態を導入することで多様な働き方を選びたい求職者ニーズにもマッチしやすくなります。
▼製造業の職種
食品料製造業、産業機械製造業、電子機器製造業、自動車製造業など
まとめ
コロナの影響で地方移住への関心が高まっており、それに伴い転職や副業を検討する人が増えるなか、地方の交通面・生活に不安を感じる人もいます。
地方企業が採用活動を進める際は、テレワークの導入や収入を安定化できる副業制度の導入を検討することによって、より多くの求職者に応募を促進することが期待できます。
また、農業・製造業など未経験の職種にチャレンジしたい人に向けて研修制度や家賃補助をはじめとした就職支援制度の導入も検討するとよいでしょう。求職者の転職に対するハードルを下げて、地方企業で働くことの安心感・魅力を伝えることが重要です。
なお、地方転職の求職者と出会い、効率的に採用活動を進めるには人材紹介サービスを活用するのも有効です。
『エンリージョン』の人材紹介サービスでは、地方移住に伴うU・Iターン希望者のニーズを把握したうえで、企業さまが求める人材をマッチングします。入社後のフォロー・地方移住での生活サポートも行っているため、内定辞退や入社後の早期離職も防ぎます。地方移住に伴う求職者をお探しの企業さまは、ぜひ活用をご検討ください。