転職をしたら確定申告は必要?手続きが必要な場合とやり方を解説

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転職をした人の中には「確定申告をしないといけないの?」という疑問を抱えている方もいるでしょう。会社員の場合は確定申告を不要とするケースが多いですが、会社を辞めると確定申告の義務が発生するケースも少なからずあります。

そこで本記事では、確定申告とは何か分かりやすく解説した上で、転職をした人の中でも確定申告が必要な人とそうでない人について説明していきます。確定申告の手続き方法などについても分かりやすく解説していきますので、参考にしてみて下さい。

目次

  • 1.確定申告とは
    • 2.確定申告が必要な場合とそうでない場合
      1. 必要なケース
      2. 必要ないケース
    • 3.確定申告の手続き方法
      1. 手続きに必要なものを用意する
      2. 必要書類を入手
      3. 必要書類の記入
      4. 提出
    • 4.退職金をもらった場合
      • 5.確定申告のポイント
        1. 青色申告と白色申告
        2. 各種控除の確認
      • 6.まとめ

        確定申告とは

        確定申告とは、一年間の所得を税務署に申告することを言います。私たちは会社などから得る給与(所得)において、所得税を支払わなければなりません。所得税は、毎年1月から12月までの1年間に得た所得に、経費や各種控除などを差し引いた金額にかかります。

        会社員の場合、口座に振り込まれるお金は税金が天引きされた金額になりますが、会社勤めをしていない人は自分で所得を計算し、納税する必要があります。個人事業主やフリーランスが確定申告をしなければならないことはよく知られていますが、転職をした人も場合によっては確定申告の義務が発生します。

        確定申告の期間は、毎年2月16日から3月15日までの1ヵ月間と定められています。期日に間に合うように、早めに申告手続きを済ませるようにして下さい。

        納税は国民の義務ですので、確定申告を怠るとペナルティが課されます。所得を申告しなかった場合、無申告加算税として、本来支払うべき納税額に対して15%~20%の税率を掛けて算出した金額を支払わなければならなくなります。

        確定申告が必要な場合とそうでない場合

        それでは、転職・退職後に確定申告が必要なケースと必要ないケースについて説明していきます。

        今年転職された方は、自身がどちらに当てはまるのか確認してみて下さい。

        必要なケース

        転職前の会社にも、転職先の会社にも、11月下旬から12月上旬にかけて所属していない人は、確定申告をしなければなりません。

        各企業において年末調整は11月下旬から12月上旬頃に行われるため、この時期に所属企業がない場合は会社で年末調整を受けることができないからです。そのため、自分で確定申告を行う必要があります。

        「自分が会社から年末調整を受けているのか分からない」という場合は、転職前の職場から受け取った源泉徴収票を確認して下さい。「給与所得控除後の金額」「所得控除の額の合計額」に数字が入っていれば年末調整は既に行われているため、確定申告をする必要はありません。

        必要ないケース

        転職した年であっても、確定申告が必要ないケースがあります。11月下旬から12月上旬頃に転職前の企業、転職先の企業のいずれかに籍を置いている場合、会社によって年末調整が行われている可能性が高いです。

        年末調整の時期に転職が完了していれば、転職先で年末調整を受けることができるので、副業など会社以外で収入がある場合を除いて、確定申告の必要はありません。

        確定申告の手続き方法

        ここでは、確定申告の手続き方法について説明していきます。

        以下、確定申告の流れを確認していきましょう。

        手続きに必要なものを用意する

        確定申告の手続きには、以下の書類等が必要です。

        ・源泉徴収票(前年度の勤務先で発行されたもの全て)
        ・源泉徴収票不交付の届出書(源泉徴収票をもらえなかった場合のみ)
        ・マイナンバーカード
        ・扶養親族のマイナンバーが確認できるもの
        ・印鑑

        必要書類を入手

        確定申告に必要な書類の入手方法は3種類あります。

        ・国税庁のWebサイトからファイルをダウンロードし、プリンターで印刷する
        ・税務署、市区町村役場の税務課などで直接受け取る
        ・税務署から郵送で取り寄せる

        必要書類は上記いずれかの方法で入手できます。

        必要書類の記入

        確定申告をするにあたって必要書類を記入していきます。記入方法は、税務署のサイト、ネット上に公開されている、確定申告における必要書類の書き方などを参考にしてみると良いでしょう。

        各市町村の税務課などで、書類の書き方などについて相談にのってもらえることもあります。

        提出

        提出書類の記入が終わったら、記入内容を確認の上、税務署に提出しましょう。

        提出方法は3種類あります。

        ・税務署の窓口に持参する
        ・税務署に郵送で送る
        ・e-Tax(国税電子申告・納税システム)で送る

        上記3種類のうちお好きな方法で提出して下さい。

        退職金をもらった場合

        転職する際、退職金を職場からもらう人も多いです。「退職所得」として扱われる退職金は、源泉分離課税の対象に原則としてなります。

        会社に「退職所得の受給に関する申告書」を提出することによって、会社が納税の手続きをしてくれます。そのため、税金が引かれた分の退職金が支払われるため、確定申告をする必要はありません。

        「退職所得の受給に関する申告書」の提出を怠ると、確定申告が必要になるので気を付けましょう。

        確定申告のポイント

        確定申告を行う際のポイントを紹介していきます。納税負担を軽減させるコツも紹介しますので、参考にしてみて下さい。

        青色申告と白色申告

        確定申告には青色申告と白色申告の2種類があります。

        青色申告の最大のメリットは、最大65万円の特別控除と言えるでしょう。また、赤字を3年間繰り越せる点も嬉しいポイントです。しかし、青色申告には、事前に申請をする必要がある、書類が複雑などといった留意点もあります。

        対して、白色申告には最大65万円の特別控除などの優遇はありませんが、手続きがシンプルで簡単なので、確定申告を短時間で完了させることができます。

        各種控除の確認

        確定申告を行う際には、自身がどのような控除を受けられるのか確認することをおすすめします。控除を適用させることで、納税の負担が軽減されます。

        たとえば、扶養親族がいる納税者は、生活費などの負担があることを考慮して、扶養控除を受けることができます。また、自分、もしくは生計を一にする者に一定以上の医療費がかかった場合は医療費控除が適用されます。

        日本には納税者の負担を軽減させるために様々な控除があるので、確定申告を行う前に調べておくと良いでしょう。

        まとめ

        本記事では、転職をした人には確定申告が必要なケースと必要ないケースがあることを説明してきました。転職した時期や、転職先に入社した時期などによって、確定申告をしなければならないかどうかは変わります。

        納税は国民の義務であるため、必要な場合には確定申告を必ずしなければなりません。確定申告を怠ると、ペナルティとして税金を余分に支払わなければならなくなるので注意しましょう。

        確定申告が初めての方は、書類の記入方法など戸惑われる場面もあると思います。書類の記入方法が分からない場合や質問がある場合などは、お近くの税務署で相談にのってもらえることもあるので、問い合わせてみると良いでしょう。

        確定申告に必要な書類の入手方法や、確定申告における書類の提出方法はいくつか選択肢がありますので、自身の都合に最も合った方法を選択して下さい。