会社を辞めたいと思う理由は?「ブラック企業に関するアンケート」

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約7割が会社を辞めることを検討

日本労働調査組合が9月9日から9月12日にかけて、自身の勤務先が「ブラック企業だと思う」と回答をした全国の20代から40代の男女552人を対象に、「ブラック企業に関するアンケート」を実施、その結果を9月29日に発表しました。

『会社を辞めることを検討していますか?』との質問では、「はい」という回答が68.7%、「いいえ」が31.3%になりました。

同組合が4月に実施した会社員を対象とした調査で、「退職を検討している」との回答が35.8%だったことと比較すると、今回は32.9%ポイント増加しており、自身の勤務先が「ブラック企業だと思う」会社員の退職意向が高まっていることがうかがえますね。

また、年代別に『会社を辞めることを検討していますか?』の質問に対する回答を確認すると、20代では「はい」が77.8%、30代では66.8%、40代では61.2%と、年代が上がるにつれて退職意向が低くなっていることが分かりました。

20代ではおよそ8割の人が退職を検討しており、検討している人が実際に退職すると、10人に2人しか会社に残らないことになります。

会社を辞めたい理由1位は「給料が安い」で37.7%

なぜ、会社を辞めたいと思うのでしょうか。同調査で『会社を辞めたい理由を教えてください』と聞くと、「給料が安い」との回答が最も多く37.7%で、「従業員を大切にしない」が30.6%、「仕事量が多い」が28.2%、「不当な人事評価」が24.3%などと続きました。

また、『会社を辞めたい理由を教えてください』の回答結果をカテゴリ別に見ると、「人間関係(ハラスメント)」が最多の24.9%、「労働時間」が21.7%、「給与待遇」が17.3%に。

社内の人間関係に加えて、労働時間や残業の多さ、それと比較した給料の安さなどが、退職したいと思う大きな要因となっていることが分かりますね。

さらに『会社を辞めていない、辞められない理由を教えてください』と質問すると、「転職活動が不安定」が回答として最も多く41.7%で、「生活が困窮する」が38.9%、「家族を不安にさせる」が19.9%などとなり、長時間労働によって転職活動がままならないほか、退職することで収入がない期間が生じ、家族を不安にさせたり、生活が困窮するといった懸念があることがうかがえました。

給料の安さや業務量の多さが原因でブラック企業だと思われることはありますが、従業員を大切にするという点においては、雇用主も改善できる内容です。会社にとって大切な人材の流出を防ぐためにも、会社員の働く環境や心の状態を常に気にかけることが大切でしょう。

▼外部リンク
日本労働調査組合 プレスリリース
https://nichirou.com/4457